どこに着けていますか?婚約指輪・結婚指輪の手と指の話
Fuligoshed 店長のハヤシです。
婚約指輪・結婚指輪は基本的には「左手薬指に着けるもの」というのは、以前お話しました。(→過去のblogはこちら)
ですが、「基本的には」という話ですので、実は左手薬指でなくても構わないものでもあります。
そんな婚約指輪・結婚指輪の手と指に関して、詳しくご紹介します。
愛の血管(Vena Amoris)が通る薬指?
「婚約指輪」自体はヨーロッパ、特にキリスト教のもとに広まった文化ではありますが、その根本には古代エジプトの考えがあると言われています。婚約指輪の歴史に関してはこちらを御覧ください。
左手薬指には、心臓へと続く「愛の血管」があると言われていたそうです。そしてその愛を司る左手薬指に、永遠を意味する「輪」である指輪をすることで、永遠の愛を表しているそうです。
ですが、深く調べていくと、この「Vena Amoris」という言葉が使われたのは17世紀が最初なんだそうです。それ以前にも似たような話は残っているようなのですが、「右手」とも「左手」とも書いていたりいなかったり…
医学が進歩した現代では、そのような血管は存在しないことも明らかになっています。
でも、紀元前から人々がその存在を信じてきた愛の血管。「存在」ではなく、その「意味」と「想い」は信じてみたいですね。
エドワード6世による「左手薬指」という取り決め
「指輪の交換」という儀式は、ローマ教皇であるインノケンティウス3世が1215年に決めたとされています。ですが、特に手や指の指定は無かったようです。
というのも、その後16世紀に英国王エドワード6世が正式に「左手薬指」を結婚指輪の指と決めたとのことです。それでも、17、18世紀頃まではイギリスでも結婚指輪を親指にしているのが普通だったようです。
親指に結婚指輪というのは、現代ですと、ちょっと想像できないですよね。
ヨーロッパでも国で違う
このように、ヨーロッパでも国々で違う進化をしてきたこともあり、右か左かというのは、実は場所によって変わってくるようです。
こちらの地図ですが、元の出典がわからないので、あくまでご参考までに……実際には、住んでいる町、年齢、宗教などでだいぶ変わるようです。
ヨーロッパでは特に宗教の影響は大きく、正教会の地域(ドイツなど)では今も右手に婚約指輪、結婚指輪をするところも多いようです。
ヨーロッパ以外を含めると多種多様で、「結婚指輪を男女ともに右手に着用する」(ブラジル)、「結婚指輪は男性が右手、女性が左手」(スリランカ)など様々です。
だからこそ、どちらの手のどの指に指輪をするのか、いろいろな人の混乱を招いているのかもしれません。
周りも考えてつける指輪
「婚約指輪」も「結婚指輪」も、もちろん一番にはお二人のためのものです。
ですが、同時に、周囲の人々へ「婚約」「結婚」をお知らせするものでもあります。そういう意味では、周りの人が見てすぐに理解できることが、本来の役割とも言えます。
色々な場所で様々な考え方がありますが、やはり日本ではよほどの理由がない限り、「左手薬指」に指輪をしておくことが、「周りも考えた指輪の着用の仕方」といえるかもしれません。婚約指輪のその他のマナーやルールに関してはこちらで、シチュエーション別の婚約指輪の着け方に関してはこちらでご紹介しております。
ハヤシ
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Fuligoshed 店長 ハヤシ