<9/19-10/4>KAGARI YUSUKE 2026 巡回展「時間は実在しない。」【Fuligo】

9/19(土)から凡そ2週間に渡り、KAGARI YUSUKEによる2026年コレクション全型を並べた展示受注会を開催。
本展では既存の形や縫製装飾を流用または応用して制作されたショルダーバッグや、今コレクションの主題となる「時間」という要素を抽象的な痕跡として表現した作品が並びます。














また、昨年リリースされ好評を博したツールバッグからは一回り小さめのデザインも登場。
他にも先月Fuligoにて展示販売会を開催したアーティスト「Nukeme」とジュエリーブランド「GIFTED」がそれぞれコラボレーションしたキャップ・ショルダーバッグ・レザーベルトなども同期中は合わせてご紹介いたします。







KAGARI YUSUKE 2026 巡回展「時間は実在しない。」
会期:9/19(土)-10/4(日)
営業時間:12:00-20:00
店休日:金曜日
作家在店予定日:10/3,4(土日)
Fuligo フーリゴ
〒460-0008 愛知県名古屋市中区栄5丁目3-6エルマノス栄中駒ビル2C
時間について語ろう。
現代科学の輝かしい探求によって、それ単独で在れる絶対的な時間というものはないのではないか、ということが―――多くの未確定領域を残しながらも―――判明している。
私たちが普段から慣れ親しみ、その実在を疑うことなく扱っている時間というものは、あくまでも壮大な勘違いだ。
それは映画に似ている。
時間が在るから時間が流れるのではない。
フィルムが回転すること。つまり、物事が変化すること。
その連続によってはじめて、私たちは時間が流れているように感じる。
1秒、1分、1時間、1日、1年。
地球の自転と太陽を中心とした公転のリズムが私たちの生活のあまりにも強い土台であるがゆえに、私たちは時間という存在のあやふやさをほぼ忘れたままに生きてゆける。
しかし、仮に地球の自転が止まったら?太陽のまわりを巡る軌道から外れてしまったら?
時間を測る物差しが各々のバイタルサインだけしかないような世界になったとしたら。
私たちは時間をどう測り、どう共有することになるだろう。
時間という概念は、きっといまとは全く違う意味を持つことになる。
カバン作家である私にとって、時間とは物質を介して測られなくてはならない。
家の柱に子供の背丈を刻むように。
たまに会う両親の手に刻まれた深い皺に思いを馳せるように。
私たちは経年を通して時間を認知する。
手の皮脂による汚れ、付着したデニムの色、剥がれた塗装、自重で歪んだ形、紫外線によるゆるやかな変色。
外部化された時間の痕跡。
私たちの身体は独立した小さなタイムラインを常に発生させている。
ここに一つの街がある。
そこには歴史があり、数多の人々が刻んだ悲喜交々が無数に積み重なり、多様な愛着の物語が地層をなしている。
そんなどこにでもある、ありふれた街だ。
ある瞬間――そんな事はありえないが――街は消滅する。
石も鉄も木もガラスもアスファルトも、街を構成していたあらゆる要素が、原子レベルにまで解体される。
次の瞬間。それら全てを素材として、また別の街が組み上げられる。
その新しい街は、理論上は元々そこにあった古い街と完璧に同質のものだと言っていい。
見た目が全くの別物になり、誰一人としてその街を知る者がいなくなったとしても。
さて。
この都市に刻まれていた歴史、物語、時間は、どこに行ったのだろうか?
愛着について語ろう。
時間とは愛着の堆積にほかならない。
そして創作とはその地層を読む行為である。
時間は実在しない。
この事実は残念ながらそう簡単には否定されそうにない。
しかし私たちはどうしようもなく時間という存在を信じながら生きている。
この矛盾からくるもどかしさはおよそ他の何にも形容しがたい。
時間。
このあまりにも身近で不可解な存在について語ろうとするとき、私はいつも言葉に詰まってしまう。
自然に、克明に、さも当然のような顔をして私たちの生に深く埋め込まれているくせに、それそのものを言葉では決して説明できないこの気持ち悪さ。
しかし、このもどかしさこそが、私が時間に惹かれる原因でもあるのだろう。
私はきっと、私なりのやり方で時間の存在を証明したいのだ。
だから私は誰かの愛着に執着する。
都市を歩き、都市を読む。街は愛着の溜まり場だ。
物質に刻まれた誰かの愛着だけが、私に時間を信じさせてくれる。
そして私は記憶に目を凝らす。
記憶という過去からの強い投射だけが、過去、現在、未来の輪郭を可視してくれる。
時間とは、愛着の堆積にほかならない。
これが、私の知る時間の全てだ。
KAGARI YUSUKE








窪田
<Fuligo Event Schedule>
・9/5-9/23:revie objects
・9/12-9/27:suzuki yuki
・9/19-10/4:KAGARI YUSUKE
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