起源は古代エジプト。「婚約指輪」の意味と由来、現代の考え方など

 

Fuligoshed ハヤシです。

 

「結婚してください」と、男性から女性にプロポーズの際、その手には必ず婚約指輪をイメージすると思います。箱に入っていたり、花束と一緒だったり、もしかしたらケーキの中に入っている、なんてこともあるかもしれません。

 

 

でも、そもそもなぜ、プロポーズの際に婚約指輪を渡すのでしょうか?長い時間をかけてヨーロッパで進化し、日本にやってきた婚約指輪の歴史を紐解きます。

 

 

婚約指輪の起源は古代エジプト!ヨーロッパではローマ時代から

今から6,000年以上前のエジプトで、すでに婚約指輪の原型があったとされています。その当時は麻を編んだだけのものだったとされています。指輪を左手薬指に着けるようになったのはエジプトの影響で、エジプトでは左手薬指に心臓へと直結する「愛の血管」が通っていると考えられていたからだそうです。

 

 

古代ローマ時代には、素材がもっと丈夫な「鉄」となります。ただ、指輪の意味はロマンチックなものではなく、家族間で結婚が決まった際に「婚姻の印」として、指輪が送られていたそうです。ファッションというより、公的なサインという意味合いが強かったのですね。

 


ただし、鉄は錆びるため、3世紀ごろには金や銀に取って代わられたそうです。これにより、「婚姻の印」から、「男性の財力の保証」という意味も加わるようになりました。「信頼」を贈るという付加価値が付いたとも言えます。

 

 

婚約指輪とダイヤモンド

古代ローマには、現代の婚約指輪に必要な要素、すなわち、「婚姻の証」「信頼」「愛」を備えていました。しかし、ローマ人の婚約指輪には、現代の婚約指輪を象徴する宝石が付いていませんでした。そう、ダイヤモンドです。



アメリカン・ジェム・ソサイエティのサイトによると、ダイヤモンドが装飾された婚約指輪を最初に送ったのは、1477年にハプスブルグ家の大帝・マクシミリアンがブルゴーニュ公国シャルル突進公のマリーに送った指輪が最初とされています。この事により、ヨーロッパでダイヤモンドの付いた結婚指輪を贈ることが貴族たちの間でトレンドとなりました。

 

 

婚約指輪の一般化

15世紀にはほぼ現代の形になった婚約指輪ですが、ダイヤモンドは稀少で価値が高く、一般的ではありませんでした。しかしそれも、19世紀にデビアス(DE BEERS)社をはじめとする鉱業会の隆盛で一変します。



特にデビアス社が1947年のアメリカにて打ち出した、「ダイヤモンドは永遠の輝き」(A Diamond is Forever) というキャッチコピーは、今では一般的なダイヤモンドのイメージとなるほど広く浸透しました。ダイヤモンドの硬さと輝きが、男性の愛の深さを象徴するものとして、広く認識されるようになります。こうして長い時間をかけ、現在の「婚約指輪」の形が出来上がったのです。

 

 

日本で一般化したのは1960年代

それまで鎖国をしていた日本が開国し、一気に西洋化が進んだのは明治時代。ただ、婚約指輪の習慣が今ほど進んだのは第二次世界大戦後の、1960年代と言われています。高度成長期に突入し、経済的に豊かになってきたのが大きな要因とされています。より一層、生活の欧米化が進んだこともありますが、もともと「結納」という習慣がある日本では、受け入れやすい土壌があったのかもしれません。

 

 

特に、デビアス社による「婚約指輪は給料三か月分」というフレーズのテレビCMも大きなインパクトを与え、現在では、9割以上の人が、ダイヤモンド付きの婚約指輪を選ぶとも言われています。

 

 

価値観も種類も豊富となった現代の婚約指輪

婚約指輪は長い時間をかけて進化し、日本に伝わりました。現代では、指輪だけでなく、結婚に関する考え方まで大きく変化し、多様になってきています。しかし、婚約指輪には古代ローマ時代より変わらぬこともあります。それは、婚約指輪が「信頼」と「愛」の証である、ということです。

価値観や考え方が多様化したことで、むしろ「自分らしい婚約指輪」の形が許容される世の中になったとも言えるかもしれません。

だからこそ、私たちFuligoshedは、ここ、名古屋・栄にて、「あなたらしい」婚約指輪を探すお手伝いをさせていただければと考えています。

 


ハヤシ